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売上が10%下がったら、利益はいくら減るか?

損益分岐点は変動費と固定費に分けることがポイント

会社を創業するときや新規事業を行おうとするときなどに、以下のようなことがわかると便利だと思いませんか?

・収支トントンになる売上高
・〇〇円の利益を確保するために必要な売上高
・売上が〇〇%下がったときの利益減少額

実は、損益分岐点分析ということを理解できれば、これらのことが簡単にわかります。
損益分岐点分析(Break Even Point=BEP)のポイントは、経費を変動費と固定費に分けるところにあります。変動費とは、売上高の増減に比例して変動する費用で、「商品仕入高」などの原価項目と「販売手数料」などの経費項目のことです。一方、固定費とは、売上高の増減にかかわらず基本的に一定額が発生する費用のことです。売上が増えると他の経費も若干は上昇するでしょうが、ここは割り切って、売上高の増減に直接比例するものだけを変動費と考えて、それ以外はすべて固定費としたほうが分析上有効です。

固定費を限界利益率で割る

そして、損益計算書の順番を、最初に売上高、次に変動費、最後に固定費として、売上高から変動費を差し引いたものを「限界利益」とします。この限界利益は、原価項目以外に変動費が無い会社では、売上総利益と一致します。限界利益から固定費を差し引くと、利益(経常利益)が計算されることになります。固定費が一定であることを考えると、限界利益とはつまり企業が儲けることのできる利益の限界をあらわしているといえます。

利益0のときの売上高である損益分岐点売上高は、「固定費÷(限界利益÷売上高)」で求まります。限界利益÷売上高のことを限界利益率といいますので、以下のようになります。利益0ということは限界利益=固定費ですので、下記算式が損益分岐点売上高をあらわしていることがわかります。

損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率

以下にあるA社の例で具体的に計算してみると、まず限界利益率は1050万円÷1500万円=0.7となります。固定費は770万円ですから、損益分岐点売上高=固定費÷限界利益率=770万円÷0.7=1100万円となります。つまり、A社は1100万円まで売上が減少しても赤字にならないということです。

目標利益を達成するために必要な売上高の求め方

それでは次に、損益分岐点の応用編です。
例えば先述のA社の例で、来期の計画において、「年収400万円の社員を1名雇って利益を300万円確保したい」とします。この場合に必要な来期の売上高を計算すると、(770+400+300)÷0.7=2,100万円となります。

つまり、来期の売上高を、今期に600万円プラスした2,100万円達成できるのであれば、人件費の増加と利益の確保がまかなえることになるのです。実際検算してみると、2,100万円×限界利益率0.7-固定費770万円-社員400万円=利益300万円となり、間違いありません。

さて、限界利益の中に固定費と利益が同じ位置にあります。つまり、損益分岐点分析においては、固定費と利益は同じ意味をもちます。従って、損益分岐点売上高を求める計算式の固定費の部分に、「計画上での固定費増加額と目標利益」を足し込むと、その目標利益を達成するために必要な売上高が求まるのです。

目標達成に必要な売上高の求め方
(固定費+固定費増加額+目標利益)÷限界利益率

売上が10%減少したとき利益はいくら減るか

また、先ほどのA社の例で、来期の計画において目標利益を現在の280万円から倍の560万円計上したいとします。その場合、上記算式にあてはめると、(770万円+560万円)÷0.7=1,900万円となります。そして、売上高と利益の当期と来期を比較すると以下の図のようになり、利益を2倍にしたい場合、売上高も単純に2倍ということにはならないことを確認してください。つまり、今回のA社の例では、売上高は約1.27倍でいいのです。

それでは、逆に売上が減少した場合の利益に与える影響を考えてみます。これもA社の例でみていくと、例えば、売上が現状より10%(1500万円×10%=150万円)ダウンしたと仮定します。すると、売上に応じて変動費も下がりますので、結果、限界利益は(1500万円-150万円)×0.7=945万円となります。固定費は770万円で一定ですから、利益は945万円-770万円=175万円となります。売上高と利益の当期と来期を比較すると、以下の図のようになります。売上が10%ダウンしたのに対して、利益はなんと37.5%もダウンすることになるのです。先述の利益が倍になるときと同様、売上の減少率と利益の減少率は通常一致しません。

ぜひ皆さんの会社でも、売上が10%ダウンしたときに、自社においてはどれくらい利益が減少するのか計算してみてください。

そして、そのとき参考になるのが以下の算式です。この計算式にのっとって、先ほどのA社の例を検証してみると、売上減少率×限界利益÷利益(経常利益)=10%×1,050万円÷280万円=37.5%利益減少となり、先ほどの計算と合っていることがわかります。

売上が〇〇%減少したときの利益減少率=売上減少率×限界利益÷利益(経常利益)


A社の損益分岐点売上高、必要売上高、利益アップ計画、売上ダウン計画

2008.10.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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