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決算書はズバリここを見ろ!

貸借対照表・損益計算書とは

貸借対照表とはある時点での会社の財産状態を表すもので、現金などの資産や借入金などの負債が掲載されています。そしてその金額は、決算時点での残高ですから、会社設立日から決算時点までの累計数値といえます。

一方、損益計算書とはある一定期間の会社の活動結果を表しています。売上高や利益が掲載されていますので、その会社の成績表ともいえます。

とはいえ、創業5年以内の会社にとって、いきなり貸借対照表などといわれてもどこをどうみていいのかわからないことと思います。

貸借対照表はここを見る!

そこで、貸借対照表で一番大事なところをお話しすると、それはズバリ「純資産の部」です。

貸借対照表を経営者がみるときは、まずは純資産の部をみるようにしてください。純資産の部=資産の部-負債の部となりますから、この数値が大きいほど会社が健全であるといえます。ちなみに、ここがマイナスの会社は「債務超過の会社」となります。 

また、負債が金融機関などからの借入である他人資本であるのに対して、純資産は自己資本といわれることもあります。そして、純資産=自己資本を総資産で割ったものが、「自己資本比率」といわれるものです。

一般的につぶれない会社の目安というのが、「自己資本比率40%」といわれますから、まずはこれを目指しましょう。ちなみに、TKC経営指標のデータによると、黒字企業の平均が27%で赤字企業の平均が△4%だそうです。

自己資本比率の改善方法

では、どうすればこの自己資本比率は高まるのでしょうか。

純資産とは、中小企業においては「資本金」と「繰越利益剰余金」です。繰越利益剰余金とは、過去の損益計算書の「税引後利益」の累計となります。ということは、自己資本比率を高めるための分子を大きくする戦略としては、資本金を増加=増資する又は税引後利益を蓄積する、ということになります。中小企業において増資というのは一般的でないでしょうから、税引後利益の蓄積が重要となります。

そして、ここで大事なのは「税引後」という部分です。税金を払わないと純資産が増加しない仕組みとなっていますので、過度な節税対策を行うと健全な会社を作れないことになります。

また自己資本比率を高めるための分母を小さくする戦略としては、総資産のスリム化があります。例えば、不要な資産を売却してその資金で借入金を返済してしまう、というようなことです。

損益計算書はここを見る!

それでは次に、経営者が損益計算書を見たときに最初に目を向けて頂きたい項目ですが、それはずばり「経常利益」です。

この経常利益というのは、その会社の真の実力をあらわしているといえます。図をみて頂いたらわかるように、経常利益とは、売上から仕入などの原価を引いてさらに、人件費や地代家賃、消耗品などの固定費及び支払利息を差し引いたものをいいます。

そして、この経常利益を売上高で割ると、売上高経常利益率(経常利益÷売上高)が求まります。売上高経常利益率は、「売上総利益率×20%」を各会社の目標にしましょう。つまり、粗利率である売上総利益率が50%の製造業であれば、50%×20%=10%を売上高経常利益率の目標数字としてください。

そして売上高経常利益率を向上させるためには、粗利率の向上及び固定費の削減が必要となります。効率的な経営を実施していかないと、なかなか簡単にはいかないでしょう。日々改善を繰り返すことが必要です。

金融機関の視点

経営者としては、会社を取り巻く利害関係人が自社の貸借対照表や損益計算書をどのような視点でみるのかは、知っておくべきです。

金融機関が貸借対照表をみるときは、先ほどと同様にまず純資産の部をみます。ただし、金融機関の場合は、貸したお金がちゃんと返ってくるかという観点でみますから、だいぶ厳しい見方をされます。例えば、資産の部に計上されている土地や機械装置などの資産で価値の減少しているものは減額して評価します。つまり、金融機関の場合は、資産項目については時価評価するとお考え下さい。また、担保という観点から資産項目を眺めることもあります。注意事項としては、純資産がマイナスになる「債務超過」になると、融資について黄色信号となりますので覚えておいてください。

また、金融機関が損益計算書をみるときは、本業での儲けである「営業利益」、そして「税引後利益」をみてきます。また、金融機関は税金を払っている会社を良い会社であるとみます。ちなみに、税金の滞納があると通常融資は難しくなります。また、2期連続赤字の会社に対しても融資が難しくなることがあります。

税務署の視点

税務署の場合は、他と少し違って、「同業種平均との比較」や「過去との比較」において妥当かどうかでみてきます。例えば、粗利率が40%で他の同業種と比べて悪い場合、「売上を抜いているのではないか」などと詮索してきます。また、飲食業で、前期と比べて水道光熱費が増えているのに売上が増えていない場合にも、同様の詮索をしてきます。更には、特別損失項目なども前期と比べての異常値のため、税務署においては要チェック項目となっています。

税務署の場合は、視点が「売上がもれていないか」や「経費が過大ではないか」、つまり「税金を更に徴収できないか」という視点でみてきます。


貸借対照表を経営に活かす!

2008.10.1執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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