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「従業員募集の極意」とは?
採用活動は、「自社に自信をもつところ」からスタート!
「どうせ、こんな聞いたこともない会社に、良い人が来てくれるはずがないよ・・・」
これは、採用活動をおこなうときに、つい、採用担当者が口にしてしまう言葉です。採用して人を育てる立場の人が、このような意識では、採用活動はうまくいきません。何より、そんな意識のもとに雇われることになった従業員はかわいそうです。
下記のグラフをみてください。勤務先を決めた理由を調査したものですが、規模が小さい企業ほど割合が高くなっているのが、「やりたい仕事ができるから」と「社長の人柄がよかったから」という理由です。
働く人は、単に給料や待遇、経営の安定性だけを重視しているわけではないのです。「仕事の内容」や「社長の人柄」であれば、中小企業でも十分に魅力をアピールすることができるのではないでしょうか。
創業5年以内の会社は、採用される側のことも考えて、ぜひ、もっと自信をもって採用活動を行ってください。
<図 従業者規模別「勤務先を決めた理由」>
■出所:2005年版中小企業白書
http://www.chusho.meti.go.jp/pamflet/hakusyo/h17/hakusho/html/17325120.html
従業員募集の極意は「ていねいな情報発信」
創業5年以内の会社における採用活動の極意は、ずばり「詳細な募集概要を、文章にして情報発信すること」です。
まずは「どんなことを大事にしている会社なのか」ということを文章にします。経営理念や経営目標などがあれば、例えを交えながら、それらをていねいに説明しましょう。
そして、その経営理念などから導き出される「我が社に来て欲しい人物像」も具体的に説明しましょう。
また、できることならば、今いる従業員の声も紹介すると、よりいっそうの説得力がでてきます。仕事での喜び、苦労などについて語ってもらえるといいですね。
気を付けてほしいのは、「詳細な仕事内容、そして労働条件及び待遇面」は、様々な角度から誤解のないように過大でも過少でもない説明が必要です。
というのも、採用活動と同じくらい大事なのが、「採用後、会社で継続して働いてもらうこと」(=退職させないこと、解雇しないこと)です。せっかく入社したのに、半年もたたないうちに会社を辞めていくことは、会社にとってもその人にとってもよくありません。
もちろん、更なる採用活動や引継ぎ処理など、費用面や労力面で大きな損失となることはいうまでもありません。
退職理由の多くが、「思っていた仕事とは違っていた」という「雇用のミスマッチ」にあることを忘れないでください。
とにかく、「自社のこと、仕事内容のこと、労働条件や待遇面のこと」、そしてときには、「社長や今いる従業員のこと」も詳細に、そしてていねいに、募集者が採用後の自分をイメージできるように説明してあげて下さい。
2009.4執筆
(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。
今村 仁
「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。