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事業拡大は慎重に!

会社も経営者も知識・経験不足

創業5年以内の会社は、会社自体に知識や経験の蓄積がありません。また、失敗の経験も少ないですから危機意識が薄く、いざというときの対応が遅れがちになります。

 

そして何より、経営者自身が会社経営や仕事そのものに対してまだまだ初心者マークです。

 

しかし、得てして経営者というのは、プライドが高く欲望が強いくなりがちです。創業5年以内の経営者の多くが、「会社や経営者、そして従業員がまだまだ不慣れである」ということを忘れて、事業拡大を急いでしまいます。たとえば、売上拡大の兆候が少しでも見えてくると、あわてて人やモノを大量に調達してしまい、その結果、失敗に至るのです。

 

仮に、机やパソコンなど、モノを早めに調達してしまったぐらいであれば、「ま、勉強代だな」と思えばいいのですが、大きな失敗につながってしまうのは、人の採用を急いだときです。

 

もちろん事業が順調に推移して、売上が増え、調達した人材がうまく活用されていれば問題はないのですが、そうそう、うまくいくケースは少ないようです。

 

創業5年以内の会社でいえば、まず「在籍の従業員がめいっぱい働いていて、それでも人が足りない!」という状況をつくってください。可能な範囲で外注も使ってください。そして、「経営者自身も8割方忙しい」という状況になって初めて、採用を考えられるぐらいが適切です。その段階でも、いきなり正社員ではなくて、派遣社員やアルバイトの活用を考えましょう。

1人あたり利益が大きい会社のほうが偉い!

創業5年以内の会社の経営者は、必ずといっていいほど一度は先述の「事業拡大病」に陥ります。

 

それには、実に情けない原因もあります。飲み屋の女性に、「ねぇ、社長さんの会社って年商どれくらいなの?」、「従業員さん何人?」などと聞かれて、「『5人』と答えるのが恥ずかしい」などと、勘違いな思いにとらわれたことはありませんか?

 

本当に儲かっている会社というのは、単に売上金額や利益金額、従業員数などが大きい会社ではありません。特に中小企業でいえば、「1人当たり経常利益(会社全体の経常利益÷従業員数)」が高い会社です。利益が1,000万円あっても、それを100人でこなしているのと、たった10人でこなしているのでは、意味が全く異なります。もちろんそこで働く人の物心両面での幸せ度も違うでしょう。1人当たり経常利益は、最低「年間100万円以上」、目標「年間300万円以上」です。

 

事業は、拡大することが大事なのではなくて、「人のお役に立つこと」や「人に喜んでもらうこと」が大事なのです。事業を拡大できそうなときこそ、創業期の志を思い出してください。

2009.4執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

 

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今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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