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税金に対する2つの考え方~節税重視型か自己資本重視型か~

節税重視型か自己資本重視型か

会社を経営して儲かってくると、必ずどこかで、税金に対するスタンスを決めないといけない時期がきます。

 

おおまかには、「節税重視型」でいくのか「自己資本重視型」でいくのかということです。

 

①節税重視型のスタンス

 

会社と経営者個人を合わせた「トータルで最も納税額が少なくなる」ように経営していくやり方です。この場合、経営者自身の役員給与をできるだけ支給して、会社にはほとんど利益を残しません。

 

結果的に、会社で税金を払うのではなくて、個人で税金を払うことになります。これは、法人と個人の実効税率の違いを利用したやり方です。

 

②自己資本重視型のスタンス

 

会社の自己資本(純資産の部の合計)を手厚くしていくことを第一とするやり方です。

 

自己資本の構成要素というのは、中小企業においては、おおまかに、「資本金」と「繰越利益剰余金」です。繰越利益剰余金とは、過去の税引後利益の累計となっています。

 

つまり、自己資本を手厚くしていくということは、会社で多くの税引後利益を計上していくことです。

 

この場合、経営者の役員給与は必要な分だけに留めることになります。

 

結果的に、個人ではそれほど税金を払わず、その分、会社が税金を払うことになります。ちなみに、自己資本重視型をとると、金融機関からの評価が高くなります。

どちらの型にしても、しっかりキャッシュを残すこと

「節税重視型」と「自己資本重視型」、どちらが良いというと、会社の方向性などもあり、なかなかどちらとはいえません。

 

また、どちらがよいということではなく、その折衷案が適切なこともあります。

 

そして、一度どちらかを選んだら、永久にそのスタンスをとる必要もありません。むしろ、会社の発展段階によってスタンスを変えていくべきです。

 

特に創業5年以内で考えると、経営が不安定で突発的なことが起こりやすい時期でもあります。、まずは、会社と経営者個人を合わせた自己資本を重視していく必要があります。

 

節税重視型の場合は、経営者個人にお金がたまり、自己資本重視型の場合は、会社にお金がたまります。

 

どちらにしても、そのキャッシュを無駄遣いせずに、しっかり貯めておいてください。

2009.4執筆

(注)執筆当時の法律に基づいて書いていますのでご利用は自己責任でお願いします。

 

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今村 仁

今村 仁

「節税は義務、納税は権利」がモットーです。
自分の半生について、取材を受けました。

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